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「気が強い印象」はNG?過剰なルッキズムで女性が失うもの

ウェブメディア〈日経 クロスウーマン〉の連載「内田舞の○○解体新書」にて、「「気が強い印象」はNG?過剰なルッキズムで女性が失うもの」を投稿しました。

「気が強い印象を与えない」に込められた女性像

 「眉尻が長いと気が強い印象を与えるから、長く描き過ぎないように」。

 日本で手にした美容本に書かれたフレーズでした。「気が強い」とは、自分の気持ちを主張して曲げない、という意味。どうして「気が強い」印象を与えてはいけないのでしょうか。そこに疑問もなく当たり前のように「気が強く見られないように」と書かれた言葉に、日本の女性が無意識に社会から求められている姿が表れていると感じます。

 また、ある美容インフルエンサーの芸能人がインタビューで「海外ではどんな体形でもボディコンの服を着てクラブで踊ってもいいけれど、日本でふくよかな体形の女性がそれをしたら奇行。日本のおじさんは『ロリコン』で若い女性を好むから、日本の、少なくとも都会では女性は美容に力を注ぐ必要がある」と話す動画を目にしました。

 誰しも自分が生活しやすくなる選択をしがちですし、日本では女性は美容に力を入れた方が表面的には生きやすいという現実があることは、私も理解しています。でも、ロリコンおじさんに好まれるために、若くあれ、幼くあれ、か弱くあれ、細くあれ、と社会からの無言のプレッシャーに常にさらされ、その基準で測られる美容に「時間とエネルギーとお金をかけるべきだ」と思わされるのはとても悲しいです。